1. PageSpeed InsightsはSEOとUX両方に直結する診断ツール
Webサイトの表示速度はユーザー体験に直接影響するだけでなく、Google検索のランキング要因にも組み込まれています。PageSpeed InsightsはURLを入力するだけでGoogleが評価するパフォーマンス指標(Core Web Vitals)を計測し、具体的な改善提案まで提示してくれる無料ツールです。
この記事では、スコアの読み方から実際の改善作業まで、デザイナー・実装者が押さえておくべき内容を解説します。
2. Core Web Vitalsの3指標を正しく理解する
① LCP(Largest Contentful Paint):最大コンテンツの表示時間
ページ読み込み開始から、画面内で最も大きなコンテンツ(ヒーロー画像・大きな見出しテキストなど)が表示されるまでの時間です。Good: 2.5秒以内 要改善: 4.0秒以内 Poor: 4.0秒超
改善の主な方法は、ヒーロー画像の最適化(WebP変換・適切なサイズ)・fetchpriority="high"属性の付与・サーバーのレスポンス時間短縮です。
② INP(Interaction to Next Paint):インタラクションの応答性
ユーザーのクリック・タップ・キー入力に対してページが視覚的に反応するまでの時間です。Good: 200ms以内 要改善: 500ms以内 Poor: 500ms超
JavaScriptの実行時間が長い・メインスレッドがブロックされている場合に悪化します。
③ CLS(Cumulative Layout Shift):レイアウトシフトの累計
ページ読み込み中に要素が突然ずれてしまう現象(広告読み込み・フォント切り替えなど)の累積スコアです。Good: 0.1以下 要改善: 0.25以下 Poor: 0.25超
画像に width と height を明示的に指定する・フォントのfont-display:swapを設定するだけで大幅に改善するケースが多いです。
3. スコアの読み方と優先度の付け方
| スコア | 評価 | 対応優先度 |
|---|---|---|
| 90〜100 | Good(緑) | 維持・監視 |
| 50〜89 | Needs Improvement(橙) | 計画的に改善 |
| 0〜49 | Poor(赤) | 優先的に対応 |
重要な注意点:PageSpeed Insightsのスコアは計測のたびにわずかに変動します。一回の計測で一喜一憂せず、複数回計測した平均値や傾向で判断するのが適切です。また「改善の機会」セクションの節約できる時間(ms)が大きい項目から優先的に対応することが効率的です。
4. 【実践】デザイン・実装で取り組めるスコア改善策
- ヒーロー画像をWebPに変換してサイズを最適化する。 LCP改善の最も効果的な手段です。Squooshで画像をWebPに変換し、横幅を表示サイズに合わせて最小化します。1,000KB超の画像を100KB以下に削減するだけでスコアが大幅に改善するケースが多いです。
- 画像にwidth・height属性を明示的に指定する。 CLS(レイアウトシフト)改善の基本です。<img>タグにwidth="1200" height="630"のように寸法を記載することで、ブラウザが画像読み込み前にレイアウトスペースを確保できます。
- Google Fontsにpreconnectとdisplay=swapを設定する。 <link rel="preconnect">でフォントの事前接続、&display=swapでフォント読み込み前のテキスト表示を設定します。フォントが原因のCLSとLCP悪化を防げます。
- 不要なJavaScriptを削減・遅延読み込みに変更する。 「使用していないJavaScriptを削除する」という指摘がPageSpeed Insightsに表示されたら、async・defer属性の付与や不要なライブラリの削除を検討します。
- 改善前後のスコアを記録して効果を可視化する。 施策実施前にスクリーンショットで現状スコアを保存。改善後に再計測して数値の変化を確認します。クライアントへの報告・社内での成果共有の資料として活用できます。
まとめ:PageSpeed Insightsはデザイナーにとっても必須ツール
パフォーマンス改善は「エンジニアの仕事」と思われがちですが、画像サイズの選定・フォントの読み込み方・レイアウトの組み方はデザインの段階で決まります。PageSpeed Insightsで自分が関わったサイトを計測することは、デザインの品質を定量的に評価する習慣につながります。まずは今制作中のサイトのスコアを計測することから始めましょう。